うり坊007の本日の独り言

思いつくままに書いた雑記帳です

再チャレンジできる国に

 昨日の報道によると、求職者数に対して企業の求人数が足りない状態が解消したらしい。

 これに伴って、日銀の黒田東彦総裁は6日の講演で「労働市場完全雇用と言ってよい情勢にある」と発言したらしい。

 しかし、世の中はそう簡単ではないですよね?

 

 10年ほど前、35歳の時に過労により体を壊して仕事を辞めた私は、体調が回復した後に就職先を探そうと思い、近くのハローワークに行きました。

 私はそこで職員の方に言われたセリフに驚きました。

 「ここに来てもらっても、あんたのような高学歴の人間に紹介するような仕事はないよ。使う方が嫌がるんだよね」

 私は別にあの仕事は嫌、この仕事は嫌と言っているわけではないのに、登録に行った段階で門前払いなのである。

 私は大学の博士課程前期課程(修士)を出ていたのであるが、我々の世代は国が大学院大学の施策に力を入れていた世代なので博士課程後期課程(いわゆる博士)まで出ている人も多いはずだ。

 

 労働者に対する国のセーフティーネットは失業保険とハローワークの2本柱のはずである。私は元公務員だったので失業保険ももらえず、国には全く助けてもらえなかった。(むしろ翌年には所得税の請求がドカッと来て、ムチを打たれた感すらあった)

 幸い私はその後必死に勉強してある資格を取り、周囲の人達の助けもあってなんとかどん底から這い上がりつつある気がするが、今でも当時の私のように苦しんでいる人は日本にまだまだいるはずである。

 

 また、失業中の人に対する世間の目は皆さんが想像する以上に厳しいものがある。

 私が無職だった当時、近所で夜中にある犯罪が起き、警察の方が近所を一軒一軒聞き込みに回って来たことがあった。

 当初は警察の方も「形式的なものですから」と言ってすごくフレンドリーな様子だったのに、私が無職と言った途端、急に目つきが変わって私のアリバイを問いただしてきました。

 こんなことでは健康づくりのために夜走ることすらできず、引きこもりになっていってしまう人間もいるのではないでしょうか?

 

 日本はまだまだ転職が難しい社会です。一度転んだ人間がもっと再チャレンジしやすい国になってくれることを切に祈ります。