(写真は本文に関係ありません。伊吹山と長良大橋(トラス橋):設計上、各部材には曲げの力はかかりません。全ての部材の軸力(鋼材を軸方向に引っ張ったり圧縮したりする力)のみで構造系を維持しています。)
先日、知り合いの人に「同じ愛知県内でも三河の管理教育は尾張よりも厳しい」と聞きました。
確かに、私は小学校の4年生まで長野県に住んでいたのですが、そこから三河の小学校に転校したときはカルチャーショックを受けました。
長野県では全校集会の時などに校長先生が決まって言ったことは「勉強なんかできなくてもいいから、素直でいい子に育って下さい。」ということです。そういう学校しか行ったことがなかったので、先生というのは皆そういう考えなのだと思っていました。
事実、長野県では通信簿には数字が書いてありませんでした。「大きな声で挨拶できるようになった ◎」「授業中に手を挙げて発言できるようになった ○」などの評価が書いてありました。クラスの中でも誰が頭がいいとか悪いとかは全く意識したことがありませんでした。
しかし、小学校5年生の時に東三河の小学校に転校してビックリ!先生があからさまに「ちゃんと勉強するように」と言うのです。通信簿も5段階評定の3とか数字でつくのです。家庭学習もやるやらないは自由でしたが、やったものを毎日学校に提出させて、生徒の今月の提出数を教室の後ろにシールを貼っていって生徒たちを競争させるのです。(私もさすがにビリにはならないように毎月2,3回だけ出していました。)更には小学校の時から塾に通っている友達もいることに驚きました。
精神的には長野県の方がおっとりしてていい子が多かったような気がします。三河は競争に慣れさせてもらったということは確かに良かったと思いますが、少し押さえつけすぎたせいか、隣の市の中学校では毎年卒業式の日には卒業生がガラスを割って回り、警察が駆けつけるほど荒んでいました。まだ私のいたところは田舎町だったので良かった方でしたが。
さて、どちらがいい、悪いは決めかねます。
結局、私は中学校になってから徐々に勉強をし始めます。テストの順位を学校の廊下に貼りだされるようになり、競争心というものが芽生えました。私のような怠け者は「勉強なんかできなくてもいいよ」と言われると本当に一生やらなかったと思うので、結果から言うと私は三河に転校して良かったと思っています。
今、私の友人たちは子育ての真っ最中で、私立中学校を受験させるとかいう話題もよく聞きます。
確かに、私も高校は進学校だったので、友人も皆大学を受験する人ばかりであり、環境的には楽に大学に行けたと思います。進学校でない高校で、周りの友達が全く勉強しない環境の中、一人だけ勉強し続ける、というのはもの凄く大変かもしれませんからね。
そういう悩みは私にはまだまだ先のことでしょうが、今年の年末もまた友人たちの話を聞いて将来の参考にさせてもらいます。