昔、イギリスを旅行した時の話。
当時の僕はビートルズにハマっていて、イギリスを旅行するとなれば、ロンドンのabbey roadへ行くのは当然として、やっぱりリバプールに行かなくちゃ。と、いうことでやってきましたリバプール。
僕はMATHEW STREETやPENNY LANEを堪能しながら、結局調子に乗って、ジョン・レノンがよく遊びに行っていたというStrawberry Fieldsまで歩いて行ってしまいました。多分10kmくらいは歩いたのではないかと思います。
しかし、行きは良い良い帰りは怖い。僕は見ず知らずの街で迷ってしまったのです。
足はもう疲れて棒のようだし、雨は降って来たし、困ったなあ。
あ、バス停に屋根がある。あそこで少し休ませてもらおう。
バスの表示板はCity Centre
あれに乗ればリバプール駅に帰れるのかなぁ。でも、どうやって乗るんだろうか?
バスを数台見送ってしばらく雨宿りしていると、バス停の後ろの家の玄関から少し太ったおばさんが出てきました。
そして僕に話しかけます。
「バスに乗りたいの?」と
そのおばちゃんはニコニコと優しい笑顔で、そして凄く親切だった。
おばちゃんは丁寧にバスの乗り方や値段を僕に教えてくれ、最後にこういった。
「私も昔、日本に旅行に行った時は日本の人たちに親切にしてもらったわ」
親切は世をめぐる。僕も日本に帰ったら、誰かに何かをお返ししなくちゃ、と思ったお話でした。
ちなみに、僕が今までに行った国の中で、イギリスという国がやっぱり一番紳士、淑女が多かったです。
バスに乗っていて、バス停で新たにおばあちゃんが乗ってくると、座っていた中学生くらいの男の子が当たり前のようにさっとおばあちゃんに席を譲ったし、乗客も降りる時はみんな”Thank you,driver.”と運転手に声をかけて降りて行きました。
その時は、ここは凄い国だなぁ、と感心しました。
おかげでイギリスは今でも僕の一番好きな国のうちの一つです。