中国が南シナ海につくった人工島にアメリカのイージス艦が接近したらしいですね。
しかし、報道によると、米のイージス艦と中国の軍艦は親しく会話していたとのこと。
外交とは見える机の上では笑顔で握手し、見えない机の下では足を蹴り合っているようなものだ、と以前何かで読んだことがある。
外交に長けた米中のやり方が少し垣間見える記事ではないか。
これを読んで、昔foresight(新潮社)に載っていた記事を思い出した。
時は米ソ冷戦時代。
当時のソビエトは自国のLSIチップよりもアメリカ製のチップの方がはるかに性能が良いことを認めており、密かにアメリカ製のチップを輸入し、自国のミサイルや戦闘機に組み込んでいたらしい。
その情報をキャッチしたアメリカは、その密輸ルートを封鎖せず、なんと、そのルートにわざと不良品のチップを混ぜていった。
一説にはソ連の崩壊が早まったのは、この不良LSIの存在が大きかったのではないかとのこと。(この記事を読んでから、アメリカ製の兵器を多く使用している日本としては、やはりアメリカに盾突くわけにはいかんのだなあ、と思ったものである。)
いずれにせよ、アメリカのタヌキぶりが窺える話として印象に残った話であった。
話は変わって数年前、日本で政権交代があった時、時の政権は「密室政治は止めます。全て国民の前に提示して国民に決めてもらいます。」などと宣ったが、全く外交ではやられっぱなしだった。
やはり「敵を欺くにはまず味方から」の格言もある通り、国の指導者には自分で決断していくことの出来る肝の据わったタヌキになってもらいたいと切に願う。